タレントをキャスティングするときの出演料の相場とは？費用を抑えるコツや注意点も
タレントの出演料において、「どのくらいが相場なの？」「媒体ごとの違いはある？」と疑問に思う企業は多いでしょう。
自社商品やサービスのPRをタレントへ依頼するときは、出演料を抑えながらも高い宣伝効果を得たいと考えるはずです。タレントをキャスティングする場合の出演料はジャンルや媒体など、さまざまな要因で変動します。
この記事では、タレント出演料の相場や費用を抑えるコツについて詳しく解説します。キャスティングの例や出演依頼の注意点もまとめているので、タレントの起用でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
【媒体別】タレントの出演料の相場
タレント出演料の相場は、以下の媒体によって変わります。
- ・テレビCM・広告
- ・イベント出演
- ・誌面インタビュー・雑誌
各媒体への出演料を、タレントのジャンル別に詳しく紹介します。
テレビCM・広告
テレビCMや広告にタレントが出演したときの相場は、以下のとおりです。
| ジャンル | 出演料 |
| 俳優・女優 | 50万円～1憶円 |
| 歌手・ミュージシャン | 50万円～1憶円 |
| アイドル | 30万円～5000万円 |
| 芸人 | 30万円～1億円 |
| モデル・グラビアアイドル | 30万円～1500万円 |
| スポーツ選手 | 500万円～ |
（※年間契約の場合）
テレビCMや広告の出演料は、タレントのジャンルによって大きく差はありませんが、スポーツ選手は高額になる傾向があります。国内外で活躍するスポーツ選手は、海外も含めて認知を拡大できることや商品やサービスの信頼を得やすいことから、大きな広告効果が期待できるからです。
また、テレビCMや広告への出演は、イベント出演や誌面インタビューと比べて費用が高くなります。効果的なテレビCMや広告を出稿するためには、自社商品やサービスのイメージに合ったタレントを見極めて起用しましょう。
タレントの出演料の相場についてさらに詳しく知りたい方は「CMにタレントを起用する理由を解説！起用するときのポイントや費用も紹介」をご覧ください。
イベント出演
タレントにイベント出演を依頼するときの相場は、以下のとおりです。
| ジャンル | 出演料 |
| 俳優・女優 | 20万円～300万円 |
| 歌手・ミュージシャン | 10万～1500万円 |
| アイドル | 20万円～150万円 |
| 芸人 | 数万円～300万円 |
| モデル・グラビアアイドル | 20万円～200万円 |
| スポーツ選手 | 80万円～ |
イベント出演は、宣伝できる人が限定されるため、テレビCMや広告ほど出演料は高くありません。タレントの知名度や人気度によって出演料は変わり、駆け出しタレントだと費用は抑えられますが、あまり宣伝効果が期待できない可能性があります。
また、イベントにもさまざまな種類があり、タレントの拘束時間も出演料に影響します。たとえば、２時間程度で終わるセミナー出演と１日がかりでのイベント出演では、同じタレントでも出演料が違うでしょう。
タレントのイベント出演の相場に関してさらに詳しく知りたい方は「イベント出演を芸能人に依頼する方法や費用相場とは｜メリットや選び方も解説」をご覧ください。
誌面インタビュー・雑誌
タレントの誌面インタビュー企画や雑誌への出演料は、以下のとおりです。
| ジャンル | 出演料 |
| 俳優・女優 | 50万円～ |
| 歌手・ミュージシャン | 50万円～ |
| アイドル | 20万円～ |
| 芸人 | 50万円～ |
| モデル・グラビアアイドル | 20万円～ |
| スポーツ選手 | 20万円～ |
誌面インタビューや雑誌へのタレント出演料は、各ジャンルに大幅な違いはありません。テレビCMと比較して、紙媒体は出演料を抑えて広告出稿できることが特徴です。
ただし、タレントの知名度や人気度によって出演料は大きく変動するほか、スポーツ選手の場合は競技の成績も影響します。好調な成績の選手ほど、出演料は高くなると認識しておきましょう。
また、雑誌の表紙を人気タレントに飾ってもらうと出演料は高くなりますが、一部掲載であれば安く抑えられるケースもあります。
誌面インタビューや雑誌への出演料の相場は幅広いので、キャスティングするタレントによって見込める広告効果や、予算の上限を事前に検討しておきましょう。
タレントの出演料が高い理由｜広告・経済効果が高い
出演料が高額なのは、起用するタレントによる「広告・経済効果の大きさ」が理由です。
普段甘いものを食べない人や甘いものに興味がない人でも、好きなタレントがテレビでCMに出演していたら、興味が沸き購入す人もいるでしょう。
ただし、タレントなら誰でも広告効果を得られるわけではありません。タレントの印象は、商品やサービスの印象につながるので、イメージに沿ったタレントを起用する必要があります。
たとえば、甘いお菓子の広告なら普段からお菓子好きを公言していたり、世間からふわっとしたかわいい印象をもたれていたりするタレントが適しているでしょう。
「あのタレントだからこそ自社の商品やサービスに合う」というタレントの起用が、宣伝には必須です。広告・経済効果を得られ、替えがきかない唯一の存在だからこそタレントの出演料は高くなります。
知っておこう！タレントの出演料を抑えるコツ
大きな経済効果を期待できる人気度や知名度の高いタレントを起用しようと思うと、高い出演料に頭を悩ませる企業は多いでしょう。しかし、以下の２つのコツを抑えると、タレント出演料を抑えることが可能です。
- ・契約期間を短めにする
- ・タレントのサブスクサービスを利用する
それぞれ詳しく解説します。
契約期間を短めに
タレントとの契約期間を短くすると、テレビCMへの出演料を抑えられます。
一般的にテレビCMの契約期間は、１年で設定されています。しかし、３ヶ月間や６ヶ月間など１年未満での契約も可能です。短期間でCM撮影を終えられるようスケジュール調整したり、移動距離が短い利便性の良い会場を選んだりすると、より出演料を抑えられるので工夫してみましょう。
広告が好評で引き続き使用したいと思ったときは、再度料金を支払うことで契約期間を伸ばすことも可能です。
タレントのサブスクサービスを利用
出演料を抑える方法として、タレントのサブスクサービスがあります。タレントのサブスクサービスは、一定の月額料金を支払うことで、タレントを起用することが可能です。事前にまとまった出演料を用意する必要がないため、資金力の少ない企業でもタレントを起用しやすいサービスと言えます。
しかし、画像や動画などの素材をシェアするシステムで、媒体種類やデザイン等に制限がかかる点には注意が必要です。使用できる素材が少なく、競合とクリエイティブが重複してしまうこともあり、広告のオリジナリティー性には欠けるでしょう。イメージ通りの素材がなければオプションで対応できるケースもありますが、有料になるため新たにコストがかかります。
タレントのサブスクサービスは自由度が少なく、オリジナリティーある広告制作は難しいことがデメリットです。予算が少なくとにかく出演料を抑えたい場合は、選択肢に入れてみるといいでしょう。
タレントへ出演依頼する３つのメリット
自社商品やサービスのPRとしてタレントへ出演依頼するメリットは、以下の３つです。
- ・商品イメージとタレントが結びつく
- ・商品やサービスのイメージアップを期待できる
- ・注目度が上がりやすい
それぞれ詳しく解説します。
商品イメージとタレントが結びつく
広告にタレントを起用すると、タレントのイメージと企業や商品・サービスのイメージが強く結びつきます。消費者が広告に起用したタレントを目にするたび、自社商品やサービスを思い出してもらえるようになるのです。
また、有名タレントのテレビCMが印象に残り、宣伝されている商品の話をする消費者も多いでしょう。ファンであれば「あのタレントが宣伝した商品」と思い、購買行動に移ることは自然です。
人気のタレントほどテレビや雑誌・ネットなどへの露出が多く、消費者が日常的に目にする機会が増えて親近感や愛着がわきやすくなります。
広告を見ていなくてもドラマやポスター・ネットニュースなどでタレントを目にするたび、商品を思い出してもらえ、プロモーション効果を得られます。
商品やサービスのイメージアップ
好感度の高いタレントを起用すると、自社商品やサービスのイメージアップにつながります。
自社商品やサービスの知名度や認知度だけを高めても、消費者から好きになってもらわなければ購入してもらえません。
「あのタレントが宣伝しているから、きっといい商品のはず」「好きなタレントが愛用している商品だから私も欲しい」など、多くの人が好意をもつタレントを広告に起用することが大切です。
起用するタレントのイメージを受け、自社商品やサービスに対しても消費者からの好感度が上がります。その結果、商品やサービスを魅力的に感じてもらえることから、購入に結びつくでしょう。
注目度が上がりやすい
誰もが知る有名なタレントが自社商品やサービスの広告に出演すると、多くの人の注目度が上がり話題性が高まります。
どれだけいい商品であっても、消費者に認知してもらえなければ売上に繋がりにくいです。
商品やサービスに関心をもってもらうためには、「好きなタレントが出ているから、このCMをつい見てしまう」「気になっているタレントが来るから、イベントに行ってみようかな」など注目してもらうことが大切です。
人気のドラマの俳優や好調なスポーツ選手などが広告に出演しているだけで、注目を浴びやすく、宣伝する自社商品やサービスを消費者に目にしてもらえます。
多くの人が注目するタレントへの興味を利用することで、必然的に商品への認知度を上げられることはメリットです。
【起用例】タレントのキャスティング
タレントのキャスティングによって、消費者が受ける自社商品やサービスの印象は大きく変わります。効果的にタレントをキャスティングする起用例は、以下の４つです。
- ・広告塔
- ・PRイベント
- ・学園祭や文化祭
- ・結婚式
それぞれ詳しく解説します。
広告塔
企業や商品・サービスの広告塔として、タレントをキャスティングする企業は多くあります。広告塔としてタレントを起用すると、以下のメリットがあります。
- ・ブランドイメージの向上
- ・信頼の獲得
キャスティングするタレントのイメージは、企業や商品・サービスの印象につながります。
多くの消費者から好感度が高く、認知されている人材を起用すると、ブランドイメージの向上や信頼の獲得が可能です。また、企業イメージを変えたいとき、今後求めるブランドイメージに一致するタレントを起用すれば、リブランディングを進められます。
今後獲得したいと考える顧客層のファンを抱えていたり、ブランドイメージと合っていたりするタレントを起用しましょう。自社のニーズを満たしたタレントを広告塔としてキャスティングできると、大きな起用効果を期待できます。
PRイベント
新商品のリリースのように社外へのPRイベントに人気タレントを起用すると、さまざまなメディアに取り上げてもらえる可能性が高まります。
PRイベントにタレントを起用すると、以下のメリットがあります。
- ・注目度を上げられる
- ・情報拡散を狙える
たとえば話題の人気ドラマに出演中のタレントをPRイベントに起用する場合、多くの人の興味を引け、集客率の増加を期待できるでしょう。
芸能に関する情報番組やWebメディアなど、さまざまな場面でPRイベントの内容を取り上げてもらいやすくなり、情報拡散を狙えます。
このように、自社商品やサービスをメディアへ露出させたいときは、PRイベントでタレントの力を借りると効果的に宣伝が可能です。
学園祭や文化祭
旬の芸人や有名なアーティストなど、学生に人気のタレントが学園祭や文化祭でサプライズ登場すると、思い出深い体験になるでしょう。
学園祭や文化祭にタレントをキャスティングすると、思い出に残る、盛り上がるのほか、以下のメリットがあります。
- ・来場者の増加を期待できる
- ・学校の知名度アップを狙える
普段会えないタレントを一目見るために、外部からも来場する人が増えるでしょう。
学園祭や文化祭に何度もタレントを起用している学校であれば、「あの学校は毎年芸能人が来る」と注目度が上がります。
学園祭や文化祭の様子がSNSやニュースに取り上げられ、学校自体の知名度アップが期待できるでしょう。
このように学園祭や文化祭にタレントをキャスティングすると、楽しい思い出づくりができるだけでなく学校のPRにもなります。
結婚式
憧れのタレントを結婚式の司会や余興などにキャスティングすると、心に残る式になるでしょう。
結婚式にタレントをキャスティングすると、以下のようなメリットがあります。
- ・盛り上がる
- ・ゲストの負担が減る
旬の芸人のコントやトークによって盛り上がり、新郎新婦の緊張感は和らいでゲストとともに笑顔になれます。
司会の依頼をすれば、大勢の前に立つ機会が多いことから、スムーズな進行が期待でき、アドリブによって会場を沸かせてくれるでしょう。
タレントを結婚式にキャスティングすると、パフォーマンスによって結婚式をしっかり盛り上げてくれるので安心です。
ゲストとともに結婚式を心から楽しめて、特別な思い出になるでしょう。
タレントを結婚式にキャスティングする費用や方法について詳しく知りたい方は、「結婚式に芸能人を呼ぶ費用や方法を紹介｜披露宴や余興を盛り上げよう！」をご覧ください。
タレントに出演依頼をするときの注意点
タレントに出演依頼するときの注意点は、以下の２つです。
- ・肖像権：映像や写真の使用は注意が必要
- ・タレントの活動内容：企画の内容によってはNG
それぞれ詳しく解説します。
肖像権：映像や写真の使用は注意が必要
肖像権は、タレントの映像や写真を無断で撮られたり、使用されたりしないようにするための権利です。
３か月や１年など、映像や写真を使用できる期間を契約時に決める必要があります。さらに継続依頼する場合は、再び出演料が発生することが一般的です。
契約終了後に、映像や写真の掲載や本来の目的と異なる方法で使用すると、肖像権の侵害によって裁判へ発展する可能性があります。最悪の場合、損害賠償を請求されることもあるので、注意が必要です。
肖像権については、細かな取り決めが発生します。口頭ではなく書面で締結するとともに、侵害につながらないよう企業側とタレント側の認識を確認しましょう。
タレントの活動内容：企画内容によってはNG
タレントの活動内容に影響があるため、企画内容によってはキャスティングできないケースがあります。
ドラマや映画に出演中の場合はイメージを崩さないように、プライベートの話題を禁止しているタレントもいるでしょう。また、あまりにもイメージからかけ離れている起用は断られるケースもあります。
契約後に、目的に合った撮影ができない事態を防ぐためにも、依頼する企画内容の範囲を事前に確認しておかなければなりません。
また、キャスティングできない可能性を想定して、自社商品やサービスのPRに適したタレント候補を複数検討しておくといいでしょう。
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まとめ
タレントの出演料は、広告・経済効果が高いため、出演料が高額になる傾向があります。出演料は、広告の媒体によって変わり、タレントのジャンルや知名度によっても大きな差があります。
タレントの起用は、宣伝効果が高く注目を集められますが、あまり知名度のないタレントの起用は、消費者からの注目度は低く、高い広告効果は得られない可能性が高いです。そのため、タレントを広告に起用するときは慎重に検討してください。
どうしても予算が合わない場合は、契約期間の短縮やサブスクサービスの利用を検討してみてもいいでしょう。
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