インフルエンサーへのPR依頼方法を徹底解説|費用相場・DM例文・成功事例まで

インフルエンサーにPRを依頼して、自社の商品の魅力を紹介してもらう「インフルエンサーマーケティング」を行う企業が増えています。商品の販売促進だけでなく、企業イメージを高める手段としても注目されている手法です。
しかし、インフルエンサーへの依頼を検討している方には、「インフルエンサーへの依頼方法がわからない」「依頼のDM文は何を書けばいいの?」と感じている方もいるでしょう。
この記事では、インフルエンサーへの依頼方法や実際の流れ、費用相場をまとめました。さらに、依頼メールの例文や成功事例といった実務的な内容まで詳しく解説しています。
自社の商品やサービスのPRにインフルエンサーの起用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
インフルエンサーへの依頼方法3選

インフルエンサーへPRを依頼する方法は、以下の3つです。
- 1、直接依頼
- 2、プラットフォームやツールを利用
- 3、キャスティング会社へ依頼
それぞれ解説します。
1、直接依頼
インフルエンサーに依頼する方法のひとつが、SNSのDMやメールを使った直接依頼です。
仲介を通さないぶん費用を抑えやすく、連絡もスピーディーに行えるのが大きなメリットです。ただし、人気インフルエンサーは日々多くの依頼を受けており、返信がもらえないことも少なくありません。
また、インフルエンサーには個人で活動している人だけでなく、芸能事務所やMCN(マルチチャンネルネットワーク)に所属している人もいます。所属がある場合は、本人へのDMでは対応してもらえず、事務所を通じて交渉を進めるのが基本です。
いずれにしても、報酬の金額や契約条件、投稿内容の調整を自社で行うのは大きな負担になりがちです。依頼を検討するときは、まず所属の有無を確認しましょう。そのうえで依頼内容を整理し、誠意を持ったメッセージを送ることが大切です。
2、プラットフォームやツールを利用
企業とインフルエンサーをつなぐマッチングプラットフォームや専用ツールは、登録者のプロフィールやフォロワー属性、過去の投稿実績を比較しながら選べるのが魅力です。条件を入力すれば候補が自動で絞り込めるため、効率良く依頼先を探せます。
一方で、登録者の数が多い分、実績や信頼性にばらつきがあるのも事実です。フォロワー数に対して実際の反応が少なかったり、運営のチェック体制が十分でなかったりするケースもあります。そのうえ、一定の利用料金が発生する点や、利用すれば必ずインフルエンサーを見つけられるわけではない点にも注意が必要です。
効率性を重視するなら便利ですが、確実性や安全性を優先したい場合は、直接依頼やキャスティング会社への相談など、他の方法とあわせて比較してみるのがおすすめです。
3、キャスティング会社へ依頼
インフルエンサーを安心して起用したい企業におすすめなのが、キャスティング会社を通じて依頼する方法です。
キャスティング会社は豊富なネットワークを持ち、企業の目的やターゲットに合わせて最適なインフルエンサーを提案してくれます。交渉や契約条件の調整、スケジュール管理まで一括で任せられるため、社内の負担を大きく減らせるのがメリットです。
また、トラブル対応のノウハウも持っているため、万が一のリスクを避けたい場合にも安心です。費用は直接依頼より高くなるケースもありますが、専門的なサポートを受けられる分、結果として効率的で安全なPR施策につながります。
初めてインフルエンサーを起用する企業や、大規模なキャンペーンを展開したい場合にはとくにに有効です。自社の目的に合ったインフルエンサーを確実に起用したいなら、キャスティング会社の利用を検討すると良いでしょう。
インフルエンサーキャスティングについて詳しく知りたい方は「インフルエンサーキャスティング|依頼方法やおすすめキャスティング会社を紹介」の記事もご覧ください。
インフルエンサーにPRを依頼する流れ

インフルエンサーにPRを依頼する流れは、以下のとおりです。
- 1.ターゲット層と目標、企画内容を設定
- 2.目的に合うインフルエンサーの選定
- 3.インフルエンサーへの依頼交渉、契約
- 4.施策の効果測定
それぞれ解説します。
1、ターゲット層と目標、企画内容を設定
はじめに、ターゲット層と目標、企画内容を設定します。「誰に」「何を」「どのように伝えるか(訴求するか)」を明確にすることが大切です。
目的や訴求内容を明確にしないと、イメージに合うインフルエンサーの選定ができません。インフルエンサーによるPRの効果を最大化するためには、ターゲットや目標の設定は入念に行いましょう。
2、目的に合うインフルエンサーの選定
ターゲット層や目標などが決まったら、自社の目的に合うインフルエンサーを選定します。SNSの投稿やキャラクターなどに注目しておきましょう。
「商品の知名度を上げたい」「〇〇ジャンルのファンに商品を購入してもらいたい」「企業のイメージアップを図りたい」などの目標によって選定すべきインフルエンサーは異なります。
自社でインフルエンサーの選定が難しい場合は、キャスティング会社への依頼がおすすめです。イメージに合うインフルエンサーの提案や選定方法のアドバイスをしてもらえます。
3、インフルエンサーへの依頼交渉、契約
インフルエンサーの選定が終わったら、依頼交渉と契約に進みます。
交渉では、PRで企業が発信してほしい企画内容やインフルエンサーのギャラなどを相談します。企画を成功させるために重要なステップなので、十分にすり合わせをしておきましょう。
ただし、交渉や契約には高度なスキルが求められます。自社のみでインフルエンサーと交渉することが不安な場合は、キャスティング会社のサポートを受けるとよいでしょう。
キャスティング会社は交渉に関する知識やノウハウを持つ専門企業です。キャスティング会社に依頼すれば、双方にとって優良な交渉を結べるでしょう。
4、施策の効果測定
インフルエンサーとの契約が完了してPRが投稿された後は、施策の効果測定を行いましょう。
商品の販売数やSNSのエンゲージメント率などから、「どの程度の商品が売れたか」「企業のイメージアップにつながったか」「費用対効果はどうか」などを考察します。
効果測定をしないと、次回の施策ではどのような点を改善できるか明確にできません。また、余計な手間や費用が削減できないままになってしまいます。施策の完了後は、必ず次回に向けて効果測定をおこないましょう。
【例文あり】直接依頼で使えるDM文

インフルエンサーに直接依頼をする場合、DMの書き方ひとつで結果は大きく変わります。ここでは、実際に使えるDMの例文をもとに、良い依頼文と避けたい依頼文を比較して紹介します。
- ・承諾率を上げるOK例
- ・避けるべきNG例
それぞれ見ていきましょう。
承諾率を上げるOK例
インフルエンサーに依頼するDMでは、相手に「信頼できる依頼だ」と思ってもらえることが大切です。そのためには、冒頭で会社名と担当者名を名乗り、なぜこの人に依頼したいのかを一言添えることが効果的です。
さらに、依頼内容や報酬を箇条書きで整理し、詳細は相談可能と伝えると安心感につながります。シンプルでも誠実さが伝わる依頼文は、承諾率を高めるポイントになります。
基本的な項目を含めた例文は、以下のとおりです。
| 〇〇様
突然のご連絡失礼いたします。 □□に関する投稿を拝見し、弊社の新商品PRとも親和性が高いと感じ、ご連絡差し上げました。ぜひ〇〇様にご協力いただければ幸いです。 【依頼概要】 ご多忙のところ恐縮ですが、ご興味をお持ちいただけましたら詳細をご相談できれば幸いです。 株式会社XXX マーケティング部 △△ |
このように、依頼文は 「名乗り → 選んだ理由 → 依頼概要 → 締め」 の流れを意識すると、相手にとって理解しやすく信頼性も高まります。結果として、返信率や承諾率の改善につながりやすいのです。
避けるべきNG例
インフルエンサーへの依頼DMでよくある失敗は、雑さや情報不足によって信頼感を損なってしまうことです。
たとえば、会社名や担当者名を名乗らず「PRのご相談です」とだけ送ってしまうと、誰からの依頼なのかがわからず不信感を与えます。また、「ぜひPRお願いします!詳細は追ってご連絡します」といった依頼内容があいまいな文面も、真剣さが伝わらず返信は期待できません。
さらに、「謝礼はご相談で!」とだけ書かれているケースも注意が必要です。報酬の目安が示されていないと、相手にとって不安が大きく、前向きに検討しづらいものです。
このように依頼文が短すぎたり具体性に欠けたりすると、相手は「信用できる案件ではない」と感じやすくなります。最低限でも、名乗り・依頼内容・報酬は明確に記載することが大切です。
【ランク別】インフルエンサーの費用相場

インフルエンサーはフォロワー数によってランク分けされており、ランクごとに費用相場が異なります。ランクごとの費用相場は、以下のとおりです。
| ランク | フォロワー数 | フォロワー単価相場 |
| メガインフルエンサー | 100万人以上 | 200万円~ |
| ミドルインフルエンサー | 10万人~100万人未満 | 20万円~ |
| マイクロインフルエンサー | 1万人~10万人未満 | 2万円~ |
表のように、インフルエンサーのランクによって費用には幅があり、またSNS媒体によっても単価は異なります。多くの場合、フォロワー1人あたりの単価は2〜3円程度です。
たとえば、Instagramのフォロワーが100万人のメガインフルエンサーの単価が3円の場合、費用は300万円になります。TikTokのフォロワーが1万人のマイクロインフルエンサーの単価が2円の場合、費用の金額は2万円です。
ただし、YouTubeは動画制作に時間や工程がかかるため、フォロワー単価が3〜5円程度と高めに設定されることも少なくありません。
インフルエンサー起用は金額が大きくなるケースも多いため、自社のPR企画にどのランクを起用するのが最適かを考え、事前にしっかり予算を組んでおくことが重要です。
主なインフルエンサーPR施策

インフルエンサーに依頼できる、主なPR施策は、以下の4つです。
- ・商品・サービス紹介
- ・イベント
- ・監修・コラボ
- ・ライブコマース
それぞれ紹介します。
商品・サービス紹介
もっとも一般的な施策が、インフルエンサーに商品やサービスを実際に使ってもらい、その体験を発信してもらう方法です。
フォロワーにとっては広告ではなく、信頼している人のリアルな感想として受け取れるため、購買意欲につながりやすいのが特徴です。とくに写真や動画で利用シーンを見せると、商品を手に取ったときのイメージがわきやすく、訴求効果が高まります。
ただし、あまりに宣伝色が強いと「広告っぽい」と敬遠されてしまうこともあります。そのため、インフルエンサー自身の言葉や普段の投稿に自然になじむ紹介の仕方が重要です。リアルさと共感を重視した発信は、フォロワーに響きやすく、ブランドへの信頼感にもつながります。
イベント
新商品発表会や企業イベントにインフルエンサーを招き、その様子をSNSで発信してもらう方法も効果的です。
現地での体験を写真や動画で、リアルタイムにシェアしてもらえるため、来場者以外のフォロワーにも臨場感が伝わりやすくなります。とくにストーリーズやライブ配信は、イベントのリアルをそのまま届けられるため、フォロワーにブランドの世界観を体感してもらいやすいでしょう。
また、インフルエンサーがイベントに参加している様子は、それだけでブランドへの安心感や信頼感を後押しする効果があります。影響力のある人が関わっていることで、「このブランドは信頼できそう」と感じるフォロワーも少なくありません。
さらに発信力のあるインフルエンサーを起用すれば、会場の盛り上がりはもちろん、SNSを通じてオンライン上でも注目を集められます。
オフラインとオンラインをつなげて認知を広げたい企業にとって、欠かせない施策のひとつといえるでしょう。
監修・コラボ
インフルエンサーと企業が一緒に商品やサービスを企画・監修する取り組みも、近年人気が高まっています。
単なる商品紹介にとどまらず、インフルエンサーのアイデアやセンスを活かして共同開発することで、ファンにとって特別感のある企画になります。インフルエンサー自身が深く関わることで発信にも熱量が生まれ、自然体で魅力を伝えてもらえるのも大きな強みです。
たとえば、限定デザインの商品やコラボキャンペーンは「自分も欲しい」とファンに思わせるきっかけになり、SNSでの拡散も期待できます。さらに、インフルエンサーの専門性やライフスタイルに合ったコラボはブランドの信頼性を高め、長期的なファンづくりにもつながります。
単なる広告ではなく“共創”として見せることで、企業とインフルエンサー双方にとってプラスになる施策といえるでしょう。
ライブコマース
インフルエンサーが商品を実際に試す様子をそのまま見られるのが、ライブコマースの大きな魅力です。作り込まれていないリアルな反応は、普段から信頼されているインフルエンサーだからこそ説得力があり、投稿や録画動画以上に安心感を与えてくれます。
さらに、視聴者がコメントで質問し、その場で答えてもらえるのも大きな強みです。インフルエンサーの場合、普段から交流しているフォロワーが多いため、気軽に質問しやすく、回答にも納得感が生まれやすくなります。その場で疑問が解消されることで、購入へのハードルも大きく下がるでしょう。
また、配信限定のクーポンやキャンペーンも効果的です。信頼しているインフルエンサーから直接「今だけ」と案内されることで、特別感が増し、購買意欲をさらに高めることができます。
注意すべき各SNSのPR表記ルール

インフルエンサーにPRを依頼するときは、広告であることを明確に伝える表記が欠かせません。2023年10月からは消費者庁の「ステルスマーケティング規制」が始まり、依頼投稿を広告と示さないのは景品表示法違反となります。
法律上、使う言葉が細かく定められているわけではありませんが、「#PR」「#広告」などのハッシュタグの使用や、「提供:〇〇社」「〇〇社とのタイアップ」など、わかりやすい表記が良いでしょう。
さらに、各SNSにはそれぞれ独自のルールや機能が設けられています。主なものは以下のとおりです。
| SNS | 表記方法 |
| 「#PR」「#広告」などの表記+広告タイアップ投稿ラベル | |
| X(旧Twitter) | 「#PR」「#広告」「プロモーション」など、広告と明示する言葉をキャプションに記載 |
| YouTube | 「有料プロモーションを含みます」にチェック+概要欄に「提供:〇〇」などを明示 |
| TikTok | 「#PR」「#広告」などの表記+コンテンツ開示設定をオン |
PR表記は「誰が見ても一目で広告とわかること」が基本です。また、SNSごとに設定やルールが異なるため、依頼時には守るべきルールを共有し、投稿後も表記が守られているか確認するようにしましょう。
【効果あり】インフルエンサーPRの成功事例

インフルエンサーPRの成功事例は、以下の3つです。
- ・YouTuber×食品宅配
- ・X(旧Twitter)×ホテル予約サイト
- ・TikTok×ピザ
それぞれ解説します。
YouTuber×食品宅配
人気お笑い芸人のYouTuberが、家族と食品宅配サービスを利用した事例です。宅配された食品を使って料理をする内容の企画でした。
企画では、食材の内容やボリューム感、サービスの利用方法などが紹介され、視聴者が知りたい内容が数多く伝えられています。
公開された動画には、「動画で見れるので分かりやすい」「家族で利用してみたい」というコメントが多く寄せられました。
Instagram×ファッション
フォロワー55万人以上のインスタグラマーが、プチプラの大手ファッション企業の商品を紹介した事例です。
プチプラ商品でインスタグラマーがコーディネートを掲載したことにより、消費者から「自分も買いたい」「自分にも低価格でおしゃれができそう」という反響がありました。
身近な企業ということもあり、普段よりも高いエンゲージメント率を獲得できた成功事例です。
TikTok×ピザ
人気のTikTokerが大手ピザ会社の商品やキャンペーンを紹介した事例です。
動画では、商品の魅力やキャンペーンの内容を解説したり、実際に商品を購入して試食したりする内容が公開されました。
発信の結果、広告認知が+167%、購入意向が+48%という結果が得られています。キャンペーンの認知拡大や視聴者の購買意欲の向上につながった事例です。
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まとめ

インフルエンサーマーケティングは、SNSで影響力を持つインフルエンサーに自社の商品やサービスを紹介してもらう手法です。生活に寄り添った発信だからこそ、広告感が薄く、自然に認知拡大や販売促進につながります。
実際に依頼する方法には、DMで直接依頼する方法や、プラットフォームを通じて探す方法、そしてキャスティング会社に任せる方法があります。それぞれにメリットはありますが、契約条件の調整や報酬交渉、投稿後の確認まで考えると、自社だけで進めるのは負担が大きいのも事実です。
さらに2023年からはステルスマーケティング規制が始まり、PRであることをはっきり示さなければ景品表示法違反になります。InstagramのタイアップラベルやYouTubeの有料プロモーション設定など、SNSごとにルールを押さえて対応することも欠かせません。
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