インフルエンサーとの契約方法を解説!契約の流れや注意点も紹介
近年、SNSで影響力のある「インフルエンサー」を起用し、企業広告やPRを依頼するケースが増えています。
しかし、いざインフルエンサーを起用したいと思っても「契約までの流れが分からない」「契約時に決めておくべき項目がイメージしにくい」とお悩みの方もいるでしょう。
本記事では、インフルエンサーと契約する方法や契約までの流れ、注意点について紹介します。インフルエンサーとの契約を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
【契約方法】インフルエンサーを起用
インフルエンサーは、自社のマーケティング戦略に合った契約方法で起用する必要があります。代表的な契約方法は、以下の3つです。
- ・SNS投稿
- ・投稿素材の二次利用契約
- ・広告契約
それぞれ解説します。
SNS投稿
SNS投稿は、インフルエンサーにSNSやブログ投稿を1回分依頼し、自社商品のプロモーション活動を行ってもらう方法です。
長期的な契約ではないためコンテンツ管理がしやすく、短期間で多くのリーチ数を獲得できます。一方で、ブランドイメージが向上しづらかったり、案件ごとにインフルエンサーに依頼する手間がかかったりするのがデメリットです。
SNS投稿は、自社の予算がないときや多くのインフルエンサーと契約したい場合におすすめの依頼方法です。
投稿素材の二次利用契約
投稿素材の二次利用契約とは、起用したインフルエンサーがSNSに投稿した写真や動画などを、自社の宣伝に利用することです。企業は広告制作の手間を省けるだけでなく、SNS以外のプロモーション活動にも活用できます。
例えば、商品の広告ページに「インフルエンサーの間で話題に!」と表示されているのは、契約により二次利用が許可されている場合です。しかし、二次利用の許可がなく、インフルエンサーが作成したコンテンツを第三者が無断で使用すると、著作権や肖像権の侵害となります。
インフルエンサーと契約する時点で二次利用が可能かどうか、どの範囲で利用できるのかを確認しておくことが重要です。
広告契約
広報活動の一環として、長期契約を結びインフルエンサーを起用する方法があります。長期契約の場合、ブランドのイメージや認知度の向上を計画的に実現しやすいのがメリットです。
また、インフルエンサーのファン層にアプローチできるので、顧客層を拡大できる可能性もあります。ただし、コンテンツ管理の徹底や、インフルエンサーとの良好な関係性の継続などが必要です。
広告契約には、自社の広告塔として一定期間プロモーション活動に協力してもらう「アンバサダー起用」やCMや新聞など、さまざまな広告メディアに起用する「広告起用」など、多くの起用方法があります。
インフルエンサーと広告契約を行う場合は、自社の予算やターゲットに合った方法での起用を行いましょう。
インフルエンサーとの契約内容
インフルエンサーと契約するときに決めておくべき内容は、以下の6つです。
- ・期間:投稿頻度、回数など
- ・内容:依頼する企画内容や業務範囲
- ・報酬:単価や支払方法、支払時期など
- ・権利:誰がコンテンツを所属するのか
- ・違反:禁止事項やコンプライアンス
- ・制限:競合に当たる仕事は受けられない
それぞれ解説します。
期間|投稿頻度、回数など
インフルエンサーと契約するときは、契約の期間を明確に決めましょう。契約期間が曖昧なままだと、予定どおり投稿が行われず、プロモーション活動に遅れが出る可能性があります。
また、SNSへの投稿日や投稿の頻度などの具体的なスケジュールも、あらかじめ相談しておくことが大切です。スケジュールを定めておくことで、予算内での計画や管理が容易になり、無駄な支出を抑えやすいと言えます。
企業とインフルエンサーの間で認識のずれがなくなり、信頼度の向上にもつながるため、インフルエンサーと契約するときは期間や投稿回数などもしっかりと定めておきましょう。
内容|依頼する企画内容や業務範囲
インフルエンサーの起用は、単発契約や長期契約などいくつか種類があり、企画内容や業務範囲がそれぞれ異なります。そのため、認識のずれが生じたままプロモーション活動を進めると「契約内容と違う」とトラブルに発展するケースがあります。
投稿内容や使用するハッシュタグなど、インフルエンサーに対して詳細な指示を共有できれば、ブランドイメージに合ったコンテンツになりやすいです。
起用方法を十分に検討したうえで、企画内容や業務範囲をインフルエンサーとしっかり話し合うことが大切です。
報酬|単価や支払方法、支払時期など
金銭関係は特にトラブルが発生しやすいため、注意が必要です。インフルエンサーへの報酬や支払方法、支払時期などの条件を契約時に決めておきましょう。
報酬において話しておくべき例としては、下記のようなものがあります。
- ・SNS投稿1回あたりの報酬額はいくらか
- ・イベント参加1回あたりの報酬額はいくらか
- ・画像や動画作成にかかった機材の購入費は経費に含まれるのか
- ・イベント出演時の交通費は経費に含まれるのか
報酬の契約が曖昧だと、のちのち法的なトラブルに発展する可能性があります。一つひとつ慎重に話し合い決定しましょう。
権利|誰がコンテンツを所属するのか
コンテンツの知的財産権がインフルエンサーにある場合、二次利用が可能かどうかを事前に確認しましょう。
人間の知的活動によって生み出されたアイデアや創作物には「知的財産権」が与えられます。そのため、インフルエンサーが作成したコンテンツを二次利用するときは、必ず許可が必要です。
権利関係の契約するときは、コンテンツの利用料や期間も決めておくと、未然にトラブルを防げます。
違反|禁止事項やコンプライアンス
炎上やブランドイメージ悪化などのトラブルを防ぐため、禁止事項やコンプライアンスを事前に確認してください。
インフルエンサーの発信は多くのユーザーに見られるため、炎上するリスクがあります。また、投稿に虚偽の内容が含まれていたり、著作権侵害をしてしまったりすると、企業のブランドイメージが悪くなる可能性も否めません。
禁止事項やコンプライアンスを設定することで、インフルエンサーの不適切な行動を防げたり、企業とインフルエンサー双方の法的リスクを減らせます。
著作権侵害や炎上トラブルが起きたときの対応も定めておくと、迅速に対応できるため安心です。
制限|競合に当たる仕事は受けられない
インフルエンサーとの契約時には、「競業避止義務」を設け、競合他社からの依頼を禁止するルールを決めることが大切です。競業避止義務とは、インフルエンサーが自社と契約期間中の場合は、競合する企業や商品の宣伝や関連活動を行わないことを要求するものです。
万が一、自社と契約している期間に競合他社の仕事を受けてしまうと、インフルエンサーの活動を通じて自社の機密情報や内情が漏れるリスクがあり、企業への信頼度の低下につながります。
特に、インフルエンサーの競合他社への関連活動は、広告契約のときに一番のトラブルになりやすいです。インフルエンサーに競業避止義務を課す場合は、対象期間や禁止行為の範囲を明確にしておきましょう。
インフルエンサーと契約する流れ
インフルエンサーと契約する流れは、以下の3ステップです。
- 1、自社の目的に合ったインフルエンサーを選定する
- 2、インフルエンサーに連絡、交渉する
- 3、合意が得られたら契約締結する
まずは自社が目指すマーケティング戦略や、ブランドイメージに合ったインフルエンサーを選定し、連絡を取りましょう。
連絡の方法は、自社アカウントからDMで直接依頼したり、キャスティング会社に代行を依頼するなどがあります。キャスティング経験がなく、契約や権利関係に不安がある方は、キャスティング会社に依頼するのがおすすめです。
インフルエンサーの合意が得られたら、契約を締結します。契約内容の誤解が生まれないよう、対面で書類確認をしたり、オンラインミーティングで丁寧に説明したりするなどの工夫をしましょう。
仕事内容や報酬などを確認してもらい、最終的に双方の合意が得られたら、契約締結となります。
インフルエンサーと契約|知っておきたい注意点
インフルエンサーと契約するときの注意点は、以下の4つです。
- ・競合他社とかぶる可能性
- ・最適な人選が難しい
- ・炎上リスクがある
- ・ステマと勘違いされる
順番に紹介します。
競合他社とかぶる可能性
人気があるインフルエンサーを起用するときは、競合他社とキャスティングがかぶる可能性があります。契約前にインフルエンサーの公式SNSやサイトをチェックして、どのような企業の仕事を引き受けているかリサーチしておきましょう。
また、インフルエンサーとの契約時は、「競業避止義務」をルールとして設けることが重要です。競業避止義務を設けることで、自社の商品やサービスの優位性を付けられたり、法的なリスクを避けられます。
最適な人選が難しい
ファン層やフォロワー数、世界観などはインフルエンサーによって異なるため、企業のイメージや戦略に適したインフルエンサーを選ぶのは難しいものです。
もし企業の目的やターゲットに合わないインフルエンサーを選んでしまうと、企画そのものが失敗してしまう可能性があります。
インフルエンサーとの契約前は、インフルエンサーのファン層が自社のターゲット層と一致しているか、インフルエンサーの人物像など、リサーチを入念に行うことが大切です。
最適なインフルエンサーの人選が難しいときは、キャスティング会社の活用がおすすめです。企業のイメージに合ったインフルエンサーの提案やサポートをしてもらえます。
炎上リスクがある
インフルエンサーが投稿内容に配慮していても、思わぬ形で批判が殺到し、炎上するケースがあります。
過去に不適切な発言をしていないかなど、インフルエンサーの調査を行うのはもちろん、炎上を防ぐ対策も検討しましょう。
大切なのは「投稿内容の管理・確認体制を整えること」です。広告代理店を利用し、キャスティングから施策の効果測定まで一任するのもおすすめです。
また、万が一炎上したときに備えて、報告や事実確認といった対応の方法も決めておくと良いでしょう。
ステマと勘違いされる
ステマとは「ステルスマーケティング」の略称です。企業広告やPR案件であることを明記しないまま、インフルエンサーがSNSに投稿したり、企業が一般ユーザーを装ってコメントしたりする行為を指します。
ステマと勘違いされると、インフルエンサーや企業への信用度が大きく下がります。
ステマと誤解されないためには、企業とインフルエンサーの関係性を明確にすることが重要です。投稿にハッシュタグを活用したり、PR案件であることを説明するなど、企業名や企画内容がユーザーに正確に伝わるよう工夫しましょう。
インフルエンサーの注意点についてさらに詳しく知りたい方は、「インフルエンサーに依頼する8つの注意点をチェック!正しい依頼方法も解説」をご覧ください。
インフルエンサーと契約する3つのポイント
インフルエンサーと契約するときの重視すべきポイントは、以下の3つです。
- ・イメージに合うインフルエンサーを選定
- ・目的とターゲットを明確化
- ・事前のすり合わせや契約内容の確認
それぞれ解説します。
イメージに合うインフルエンサーを選定
インフルエンサーの世界観や得意ジャンル、キャラクターやファン層を分析し、イメージに合うインフルエンサーを選定しましょう。
せっかくインフルエンサーを起用しても、企業やブランドのイメージに合っていなければ、思うような結果は得られません。
自社の世界観やコンセプト、ターゲット層と比べながら、マーケティング戦略にいかせるのかを見極めることが大切です。
目的とターゲットを明確化
インフルエンサーを起用する前に、まずはPRしたい目的や情報を届けたいターゲットを明確にしましょう。
「商品の認知度を上げたい」「商品の好感度をアップしたい」など、自社の目的やターゲットが明らかになることで、インフルエンサーの選定を効率良く行えます。
また、目的とターゲットを明確化することで、インフルエンサーに起用する理由をきちんとアピールでき、信頼度の向上にもつなげることが可能です。
事前のすり合わせや契約内容の確認
自社とインフルエンサーの間で、契約内容の確認漏れや誤解が生じると、企業の要望が反映されないままのSNS投稿や炎上リスクが高まります。
報酬や期間といった契約項目をはじめ、PR方法のすり合わせなどをしっかり行うことがポイントです。
ただし、契約関係は専門的な知識や高度なスキルが求められます。自社のみでインフルエンサーと契約することが不安な場合は、キャスティング会社に依頼してサポートしてもらうのがおすすめです。
まとめ
単に人気あるインフルエンサーを起用するだけでは、企業は十分なマーケティング効果が得られません。企業のPR目的や目指すゴールを明確にし、イメージに合ったインフルエンサーを選ぶことが大切です。
また、インフルエンサーの特徴や強みをきちんと分析することも重要です。炎上やステマなどのトラブルが起きないように、契約事項を細かく明記し、双方で共有しましょう。
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